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江戸名所図会(えどめいしょずえ)とは

「江戸名所図会」は、江戸時代後期、斎藤月岑(げっしん)が出版した7巻20冊で構成される江戸のガイドブック(地誌紀行図鑑)です(1834~36に出版)。この図会は、月岑の祖父の代から三代にわたって書き継がれたものです。斎藤家は代々町名主の家柄で、書くのも得意だったようです。

また、絵は長谷川雪旦(せったん)等で、非常に緻密で精密です。絵と文とを用いた、江戸文化を紹介する、現在も非常に評価の高い図会となっています。

「江戸名所図会」は、国立国会図書館デジタルコレクションで”江戸名所図会”で検索すると見つかります。本文にはふり仮名が振られているため、くずし字の木版印刷ではありますが比較的楽に読めます。また、翻刻され注釈の付いた本(ちくま学芸文庫、角川文庫)もあり非常に入手しやすくなっています。

このサイトでは

「江戸名所図会」の跡を辿り、挿絵と現在の様子とを比較しています。しかし、江戸名所図会はかなりの大作ですので、行けるところから順に書いています。

説明の中の 図や写真を左クリックすると新たなタブに少し大きなサイズで開きます。また、右クリックで別ウィンドウに表示できるブラウザもあります。なお、挿絵に描かれた位置を地図に表しており、描かれた範囲を緑色の楕円で、視点と方向を青い幅広の矢印で示しています。

なおここで用いた図で特に断りのないものは、国立国会図書館からダウンロードしたものです。写真は原則として私が撮ったものを使っています。

各図の下に、釈文を記しますが、その際意味が通じる程度に現在の漢字に直し仮名遣いも直します。

又、訪問記を作るに当たり、非常に多数の資料、ホームページを参考にさせて頂いております。ここにお礼を申し上げます。

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江戸名所図会の構成と訪問記

江戸名所図会は以下のように全7巻20冊でできています。巻之一は江戸の中心部、巻之ニは東海道方面、巻之三以降は時計方向に順に廻るように記述されています。なお、このサイトでは、冊毎に訪問記のページを作ります。

  巻之一 天樞(てんすう)之部

    第一冊 江戸城、日本橋、御茶ノ水 
    第二冊 両国橋、伝馬町、永代橋、佃島、新橋
    第三冊 増上寺、愛宕山、三田、高輪

  巻之二 天璇(てんせん)之部

    第四冊 品川、鈴ヶ森、大森、蒲田、六郷
    第五冊 川崎、鶴見、神奈川、小机、浅間
    第六冊 横浜、本牧、程ヶ谷、杉田、金沢

  巻之三 天璣(てんき)之部

    第七冊 永田町、霞が関、麻布、広尾、目黒
    第八冊 祐天寺、赤坂、渋谷、世田谷、溝の口、登戸、丸子
    第九冊 四谷、千駄ヶ谷、代々木、深大寺、国分寺、府中
    第十冊 府中、立川、玉川、高幡不動 

  巻之四 天権之部

    第十一冊 市ヶ谷、大久保、中野、小金井、高田
    第十二冊 高田、落合、目白、雑司が谷
    第十三冊 小石川、巣鴨、石神井、大宮 (準備中)

  巻之五 玉衡之部

    第十四冊 神田、上野、谷中、日暮里
    第十五冊 根津、駒込、王子、豊島、川口 

  巻之六 開陽之部

    第十六冊 浅草、下谷、駒形
    第十七冊 上野、入谷、根岸、千住

  巻之七 揺光之部

    第十八冊 富岡、深川、本所、亀戸、押上
    第十九冊 隅田川東岸、葛西、柴又 
    第二十冊 行徳、国府台、真間、船橋 (準備中)

 なお、各巻の名称は北斗七星を構成する各星の名前に因んでいます。